テングニシ- テングニシ科 -

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テングニシ写真1
分布
テングニシは国内においては千葉県の房総半島から南の地域に分布しています。
海外では確認されておらず、日本固有の種とされています。
珍しさ
★★☆☆☆
貝殻の価格
市場価格で200円前後
テングニシ写真2
その他の名称
天狗螺
英名:[Tuba False Fusus]
学名:[Hemifusus tuba]
大きさ
殻高:約200mm
特徴
テングニシは潮間帯下から水深50mほどの深さまでの海の砂泥底に生息している巻貝で、殻高が約20cmとかなり大きく、九州など一部の地方では貝殻をホラ貝のように吹いて鳴らす為に用いていました。

テングニシの貝殻はイボ状の突起が並んでおり、水管の部分は長くやや太くなっていて表面は褐色のビロード状の厚い殻皮で覆われています。この殻皮は乾燥するとはげやすく、殻皮がはげると地の色である白みがかった美しいピンク色の表面が見えてきます。
また、テングニシは形状に個体差がある貝で、通常はイボ状の突起がみられますが、突起がなく、滑らかな表面になっているものもあります。
蓋の部分は黒褐色で厚みがあり、皮質の質感を持っています。

5~6月頃に産卵し、産まれた卵のうで黄色みがかった色をしています。テングニシは肉食性の貝で巻貝などを主な食料としています。

テングニシは食用の貝として知られ酢の物や刺身、炒めものなどに調理して食べられています。また、テングニシの卵のうはウミホオズキと呼ばれ、吹く事によって音を鳴らして遊ぶ玩具にしていましたが、現在では数が減った事もあり、殆ど見られなくなりました。