イシマキガイ- アマオブネ科 -

PR
イシマキガイ写真1
分布
イシマキガイは千葉県の房総半島から以南に分布しています。
珍しさ
★★★☆☆
イシマキガイ写真2
その他の名称
学名:[Clithon retropictus]
大きさ
殻径:約20mm
特徴
イシマキガイは河口の淡水と海の海水が混じる所から川の中流ほどの範囲に多く生息し、基本的には川の底に石が多い場所や岩盤などを好みます。
見た目の特徴としては、大きな螺塔が4階まで重なっており、表面には黄褐色~緑褐色の下地の中に黒ずんだ小さい三角形の斑紋(はんもん)が見られ、それが模様となって全体的にあらわれています。また、大きな殻口(かくこう)の内部はやや青みがかった類白色で、貝特有の輝くような艶が少し見られます。

イシマキガイの生態としては、春頃から初秋にかけて岩の表面などに卵嚢(らんのう)と呼ばれる卵の入った袋状のものを産みつけ、その卵嚢から約一ヵ月後に孵化します。
また、イシマキガイはあまり水から離れた場所を好まない為、潮が引くなどした際にも水の残った場所に集まるという性質があります。

イシマキガイはカルシウムイオンが少ない水の中に住んでいるものは螺塔部分が侵蝕される事から、螺塔の中でも特に殻頂部分が欠けたものが多く存在しており、成長したものは貝殻に穴が空いたような状態になっている個体も少なくありません。

尚、イシマキガイは水槽に付着する藻類除去用の水槽同居動物として多く利用されている為、比較的、見る機会の多い貝だと言えます。