オオヘビガイ- ムカデガイ科 -

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オオヘビガイ写真1
分布
オオヘビガイは世界的に見ても珍しい貝で、北海道の西南部から九州にかけての日本周辺の海に生息しています。
海外においては朝鮮半島に生息していると言われています。
珍しさ
★★★★☆
オオヘビガイ写真2
その他の名称
大蛇貝
英名:[Scaly Worm Shell]
学名:[Serpulorbis imbricatus]
大きさ
殻径:約50mm
特徴
オオヘビガイは世界中を探しても日本周辺の海の岩礁にしか生息していないとされている貝で基本的には日本と朝鮮半島でしか見る事はできません。他の多くの貝とは異なり、決まった形の貝殻を持たない非常にユニークな貝で、不定形とされるその形はとぐろのように巻いた形が一般的ではありますが、殆ど真っ直ぐに伸びたものや、色んな方向に曲がりくねったものや二つの個体がくっついたものなどもおり、様々な形の貝が存在しています。

オオヘビガイの特徴は貝殻全体の形もユニークなのですが、貝殻の表面に走っている肋もまた不規則で、通常、巻貝にあるはずの蓋がありません。また、更に大きな特徴としては蜘蛛のように口から粘性のある糸を出して、獲物を捕まえることにあります。
オオヘビガイが口から出した糸は海流によって流れ、それに絡まった小動物や海藻の破片などを、その粘液の糸ともに引き寄せて食べます。この捕食の方法は自らは岩に付着して動けない事から、このような方法が取られていると考えられています。

尚、このオオヘビガイは食用の貝としても知られ、味の評価も高く、美味しい貝です。